熊本城の大天守の外観工事が終わり、その勇壮な姿が蘇りました。
2016年4月の熊本地震で被災し石垣が崩れるなどし城内に入れませんでしたが天守閣の前まで近寄れる特別公開ルートで城内見学を部分開業するようです。
「日本三名城」といわれている熊本城です。熊本地震で被災したときは、悲しくて衝撃を受けました。
修復されたのは大天守の外観で、小天守を含む天守閣全体の修復工事はまだ続いています。
蘇った熊本城の大天守のニュースを聞いて気になったことがあったので
下記のことを調べました。
- 日本三名城とは
- 熊本城の大天守と小天守
- 熊本地震の熊本城の被害について
- 小天守の修復完了予定日
- 大天守の公開予定日
日本三名城とは
日本国内で、名城とされる城の上位3つを挙げたものです。
ただ、どの城を三名城に選ぶかは時代や定義により諸説があります。
【城郭の規模に基づいて選定した日本三名城】
・姫路城
・名古屋城
・大坂城
【優れた設計者で選定した日本三名城】
江戸時代初期、城造りの名手と言われた加藤清正、藤堂高虎が普請した城のうち、特に機能美に優れた3つの城を選定。
・名古屋城
・大坂城
・熊本城
【江戸時代の天守】
1665年（寛文5年）に天守が落雷で焼失していた大坂城を外し設計者にとらわれず、代わって著名な姫路城を入れたもの。
・名古屋城
・姫路城
・熊本城
三名城のひとつに世界遺産で国宝である姫路城が入っていると思っていましたが、設計者による選定では入っていないことに驚きました。
また天守閣が国宝となっているのは5つありますが、国宝が３名城とは限らないのですね。
※天守閣が国宝のお城
姫路城（兵庫県）・彦根城（滋賀県）・松本城（長野県）・松江城（島根県）・犬山城（愛知県）
熊本城の大天守と小天守
熊本城は大天守と小天守があるのですが、何故わかれているのでしょうか？
熊本城の大天守と小天守は連立式天守と呼ばれています。大天守と小天守を櫓でつないでいます。
分かれて建っている理由は、より防衛力を増すためです。その他に加藤清正が最初に大天守を創建し、その後（関ヶ原合戦）に小天守を増築した。という説もあります。
大天守と小天守は別の呼び方では、一の天守（大天守）と二の天守（小天守）とも呼ばれています。
そして大天守、小天守と並んで「第三の天守」とも呼ばれるのが宇土櫓（うとやぐら）です。
熊本地震の熊本城の被害について
平成28（2016）年の熊本地震は、4月14日21時26分に発生したマグニチュード6.5・最大震度7の前震、4月16日1時25分に発生したマグニチュード7.3・最大震度7の本震が連続した、観測史上例のない地震によって熊本城が被災しました。
（1）重要文化財建造物の被害
重要文化財建造物１３棟全ての建造物が被災しました。
熊本城の北東に近接して位置する東十八間櫓、北十八間櫓は全壊しました。
宇土櫓の五階櫓は、屋根・外壁・建具は破損、続櫓は倒壊しました。
不開門、長塀は一部倒壊し、他8棟が破損を受けました
（2）復元建造物の被害
復元建造物（昭和35年に再建された天守閣など、史料を活かして史実に基づいて復元された建造物）の２０棟も全て被災しました。
塀のほとんどは倒壊し、飯田丸五階櫓、戌亥櫓など7棟は、建物下の石垣が部分崩落しているために倒壊のおそれがります。
天守閣は鉄筋コンクリート建造物のため、建物自体の損傷は少ないが、大天守最上階の瓦はほとんどが落ちて破損しています。
（3）石垣の被害
今回の地震で最も大きく被害を受けたのが石垣です。
熊本城の石垣は、973面・約79,000㎡に及ぶ。そのうち築石が崩落したのは229面・約8,200㎡で全体の約１割、緩みや膨らみのため積み直しを要するのは517面・約23,600㎡で全体の約３割の面積に及びます。約７万～１０万個の築石を積み直すことになります。
小天守の修復完了予定日
熊本城の修復の工事は１７年４月に始まり、土台の石垣と建物本体の修復が進められています。２年数か月で大天守の外観工事が終わりましたが、内装や隣の小天守の工事が続いています。小天守を含む天守閣全体の修復工事は２１年春まで続く予定のようで、あと２年かかります。
大天守の公開予定日
工事が続いていて中には入れないので、公開の日時も限定されるようです。
熊本城天守閣の大天守外観復旧を記念して、特別公開第１弾を2019年10月5日からスタートします。
※原則として復旧工事のない日曜・祝日のみの公開です。
10月5日から14日まではその間の平日（10月7日から10月11日）も午後のみですが公開されます。
また、同時期に開催されるラグビーワールドカップ・世界女子ハンドボール選手権開催期間中は土曜日も公開されます。
特別公開第１弾の公開スケジュール
