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物言えば唇寒し秋の風 とは何の句?由来や語源も!

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10月15日のテレビ朝日6:48頃「グッド!モーニング」の中のコーナー 「林修のことば検定」のクイズが興味深かったので紹介します。

「物言えば唇寒し秋の風」とは、何について詠んだ句でしょう?

番組内での質問。3択です。

  1. 人の悪口
  2. 言論弾圧
  3. 全部兄さんのおごり

正解は

  1. 番の人の悪口

でした。

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林修先生の解説

松尾芭蕉が「わが草庵の座右に」とした句です。
人の悪口を言うと寂しい思いをするという意味。

実は、この句の前には「人の短をいふ事なかれ己が長をとく事なかれ」とあるそうです。
「短」とは、人の欠点のことで、人の欠点を言うな、自分の長所を自慢するなということです。

つまり、余計なことを言うと、利益が減るという忠告の意味も込められているそうで、
「物言えば唇寒し」だけでも使われるようです。

・全部兄さんのおごりは「ももに手羽 串 ビール飲む 兄のカネ」だそうです。

また、当時は唇という言葉を使うことは少なかったらしいのですが、
松尾芭蕉は寒さを際だたせるために唇を使ったと言われています。

さて、松尾芭蕉もこの句も少し興味深かったので、由来などを調べてみました。

物言えば唇寒し秋の風の由来

読み方は、ものいえばくちびるさむしあきのかぜ

余計な発言は災いのもとになるという意味の言いまわしで、松尾芭蕉の句に由来します。

人の欠点を批判したり自分の長所を自慢したりした後は、必ず言わなきゃよかったという思いになるもの。
また、そうしたことによって余計な災難を自ら招くこともある。

これは、 口を開くと秋の冷たい風が唇に触れて、寒々とした気分になることから、きています。

松尾芭蕉の「座右の銘」にある句で、
この句の前には「人の短をいふ事なかれ己が長をとく事なかれ」とあります。

【出典】 『芭蕉庵小文庫』

【類義】 蛙は口から呑まれる/雉も鳴かずば撃たれまい/口は禍の門/口は災いの元/舌は禍の根/病は口より入り禍は口より出ず/禍は口から

【対義】 思うこと言わねば腹ふくる/物言わねば腹ふくる

【英語】 Your lips hang in your light.(君の唇は君の明かりの中に突き出ている)
※ 余計なことを言うと、利益が減るという忠告の意が込められています。

松尾芭蕉について

江戸時代前期の俳諧師。三重県上野市(現在の伊賀市)出身。

紀行文『おくのほそ道』が特に有名です。
おくの細道は、45歳の時、六百里(2400キロ)ある旅程で、一日十数里もの山谷跋渉もあるなか、
大変な健脚でありスピードです。
また18歳の時に服部半蔵の従兄弟にあたる保田采女(藤堂采女)の一族である藤堂新七郎の息子に仕えたということが合わさり、
「芭蕉忍者説」が生まれました。

母の梅は百地氏で、母の父(母方祖父)は伊賀流忍者の祖の百地丹波とされているのも一因です。

著作
『校本芭蕉全集』 (全10巻別巻1)、 富士見書房-現在は品切絶版
『松尾芭蕉集』 小学館<新編日本古典文学全集70. 71>
『芭蕉文集』、『芭蕉句集』 <新潮日本古典集成>新潮社
岩波文庫で、『おくのほそ道 付曾良旅日記』(奥の細道)、 『芭蕉俳句集』
 『芭蕉俳文集』(上下)、『芭蕉紀行文集』、『芭蕉書簡集』、『芭蕉連句集』、『芭蕉七部集』。
角川ソフィア文庫で、『芭蕉全句集 現代語訳付』(雲英末雄ほか訳・校注、2010年11月刊)
『芭蕉書簡大成』 『芭蕉年譜大成』 今栄蔵編著 角川学芸出版
『全釈芭蕉書簡集』 田中善信  新典社注釈叢書11
『俳諧七部集』 白石悌三・上野洋三校注、岩波書店〈新日本古典文学大系70〉。

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