今年も梅雨入りし、雨の日が続いています。
梅雨(つゆ)入りは「つゆ」と読んで、梅雨前線は「ばいうぜんせん」と読み「つゆぜんせん」とは読みません。「つゆ」とも「ばいう」とも読める梅雨のことを調べてみました。
梅雨の読み方
この「梅雨」ですが、つゆ、ばいうというように読み方が2つあります。
梅雨(つゆ、ばいう、英: East Asian rainy season)は、北海道と小笠原諸島を除く日本、朝鮮半島南部、中国の南部から長江流域にかけての沿海部、および台湾など、東アジアの広範囲においてみられる特有の気象現象で、5月から7月にかけて来る曇りや雨の多い期間のこと。雨季の一種である。出典:Wikipedia
では、つゆ、ばいうはどのような時に使うのでしょうか?
梅雨前線の読み方と何故?
このときは、「ばいうぜんせん」と読みます。「つゆぜんせん」とは言いません。
何故でしょうか?
梅雨前線というのは、この一語が気象用語です。
気象用語としては「ばいうぜんせん」と読むからです。
「ばいう」と「つゆ」の違い
「ばいう」は音読み、「つゆ」は訓読みです。
つまり、「ばいう」は中国からきていて、「つゆ」は日本で生まれた言葉です。
そこで梅雨の語源と由来で、「ばいう」と「つゆ」の違いを見てみましょう。
梅雨の語源と由来
漢字表記「梅雨」の語源としては、この時期は梅の実が熟す頃であることからという説や、この時期は湿度が高くカビが生えやすいことから「黴雨(ばいう)」と呼ばれ、これが同じ音の「梅雨」に転じたという説、この時期は「毎」日のように雨が降るから「梅」という字が当てられたという説がある。普段の倍、雨が降るから「倍雨」というのはこじつけ(民間語源)である。出典:Wikipedia
上記のように語源についてはいくつかの説があるということです。
- 梅の実が熟す頃である
- 湿度が高くカビが生えやすいことから「黴雨(ばいう)」と呼ばれ、「梅雨」になった
- 「毎」日のように雨が降るので「梅」という字が当てられた
- 普段の倍、雨が降るから「倍雨」
※これはこじつけだそうです。
「つゆ」の由来
「梅雨(ばいう)」は中国からきています。日本で「つゆ」と呼ばれるようになった由来は、いくつかの説があります。
- 「露(つゆ)」・・雨がずっと降りたくさんの「露」から連想
- 「潰ゆ(つゆ)」・・梅の実が熟し潰れる時期である
- 「費ゆ(つひゆ)」・・湿気があがりカビのせいで物が無駄になる、ダメになるという「費ゆ」から連想
梅雨に関する読み方
梅雨は「ばいう」「つゆ」の読み方がありますが、「ばいう」という言い方は天気用語の「梅雨前線」「梅雨」ぐらいです。
つゆに関しては・・・
空梅雨・・からつゆ
梅雨明け・・つゆあけ
梅雨入り・・つゆいり
梅雨寒・・つゆざむ
梅雨晴れ・・つゆばれ
梅雨どき・・つゆどき
梅雨のはしり・・つゆのはしり
はしり梅雨・・つゆ
菜種梅雨・・ナタネズユ※3~4月頃の1週間くらい続く雨のこと
このようにたくさんの言葉があります。
梅雨の別名
ちなみに梅雨には別名があります。
「梅霖(ばいりん)」「霖」は長雨の意味
「五月雨(さみだれ)」旧暦で5月頃であることに由来
「麦雨(ばくう)」麦の実る頃であることに由来
五月雨は5月の長雨のことと勘違いしそうです。梅霖や麦雨という言葉は使ったことはないです。
梅雨は「ばいう」「つゆ」両方読めますが、「ばいう」は梅雨前線以外は使わないことを実感しました。言葉の響きも「つゆ」の方が情緒があると思います。じめじめした梅雨を「つゆ」と読む日本語がステキだと感じます。