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漢字の部首「辶しんにょう(しんにゅう)」の意味と種類は?点一つと点二つの違いも

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「辶しんにょう(しんにゅう)」の漢字の部首は 辵(チャク)部です。
「辻」の「辶しんにょう(しんにゅう)」について、点一つが出てこなくて、点二つで出てきます。違いと理由もまとめました。

漢字の部首「辶しんにょう(しんにゅう)」の意味と種類

辶しんにょう(しんにゅう)の意味

しんにょう(しんにゅう)の意味は、本来の漢字が辵(チャク)で、行ったり止まったりしながら進むという道や歩く事に関することを表します。

道路を表す「彳」の下に足を表す「止」を組みあわせた会意文字です。
※会意文字(かいいもじ)とは、2文字以上の漢字の形・意味を組み合わせて作られた漢字の事を言います。

しんにょうの種類

漢字の部首の種類(分類)は、辵部(ちゃくぶ)で、漢字の繞(にょう)の一つです。日本での通称はしんにょう、しんにゅうと言い「之繞」の字を当てます。

なぜ「しんにょう」というのかというと、
「之(し)」は、辶の形に似ているから、
「繞(にょう)」は、左から下部に沿ってる部首の総称なので「之繞」となりました。
読み方は、「之繞」の発音「しにょう」が変化しました。

点一つと点二つの違い

点が一つと二つの形があるのは、字体が違うだけで
読み方は同じです。

では書き方は、どちらが正しいのでしょうか?

どちらが正しいのか経緯を含めて調べましたが、ひとことで説明しにくいので、結論から先に言います。

常用漢字は点一つでそれ以外の漢字は「どちらでもいい」です。漢字検定では許容されていて、迷ったら点一つにするといいでしょう。
しんにょうは、常用漢字と2000年に表外漢字字体表告示の時点で人名用漢字であった字は点一つ、それ以外は点二つで表されます。
フォントによっては全て点一つもしくは全て点二つで表示されることがあります。
※常用漢字のうち3文字は点二つと点一つどちらでもいいものがあります。【2010年追加】

何故点一つと点二つがあるのか簡単に経緯を記載しました。
(なお点一つは一点しんにょう、点二つは二点しんにょうというので、そのように表現します。)

経緯

  • 1946(昭和21)年に告示された当用漢字表(1,850種類)では二点しんにょうです。
  •   ※1983年常用漢字告示で当用漢字は廃止

  • 1949(昭和24)年に告示された当用漢字は一点しんにょうになりました。
  • 1983(昭和56)年の改正は、簡略化された部分字形を表外漢字にも適用するというものでした。
  • ・・・しかし

  • 2000(平成12)年、国語審議会答申で表外漢字は簡略化しない「表外漢字字体表」が示されます。
  • 2004(平成16)年の改正は、「表外漢字字体表」の印刷標準字体は基本的に康熙字典体に従うものであるが、しんにょうについては一点しんにょうも許容されています。
  • ※康熙字典(こうきじてん)は、1716年清で作られた字典で明治政府が基準にしました。

  • 2010(平成22)年の改正は、196の追加漢字のうち、しんにょうは3字(遡 遜 謎)で、常用漢字とは異なる二点しんにょうですが一点しんにょうも許容されているということです。JIS漢字やUnicodeは一点しんにょうと二点しんにょうは区別しないとしています。

このような経緯で、しんにょうには一点しんにょうと二点しんにょうが存在し、パソコンや携帯もバージョンやフォントによって、違うのです。

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「しんにょう」と「しんにゅう」の違い

広辞苑で調べると
しんにょうは
しん‐にょう【之繞・辵】‥ネウ
(シニョウの撥音化)漢字の繞にょうの一つ。「辻」などの繞の「辶」の称。
常用漢字・人名用漢字などでは「辶」を用いる。
と出てきます。

一方
しんにゅうは、
しんにょうの訛。
と出てきます。

つまりしんにょうが変化したものがしんにゅうです。どちらを使ってもいいことになっています。

まとめ
点二つしか出てこないのか疑問だった「辻」は表外漢字なので印刷標準字体は点二つということがわかりました。

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