毎日持つ、お気に入りの鞄・・表面は綺麗ですが、合皮の取っ手部分だけがベタベタ汚れています。手に触れる取っ手は鞄の中で一番早くベタベタになります。合皮・合成皮革の補修のやり方、ベタベタ汚れをベビーパウダーを使っての落とし方などをまとめました。
合皮補修のやり方(ベタベタ汚れが軽い場合)
合成皮革の手垢やベタベタ汚れの軽い場合の落とし方をまとめました。
1.ベビーパウダーを振り掛ける
一番おすすめの簡単な方法がベビーパウダーを振り掛けます。少し白くなります。
2.無水エタノールで拭く。
エタノール含有濃度が99.5%以上と濃い無水エタノール。布切れなどに染み込ませて、べたついた部分を拭きます。
(布切れは洗っても落ちないので、捨てても良い布切れを使いましょう。)
※軽いベタつきなら、エタノールを含んだウェットティッシュなどでも落とせますが、頑固なベタベタ汚れは、濃度の濃い無水エタノールが有効です。
3.レザークリーナーで拭く
素材に応じたレザークリーナが市販されているので、鞄の素材を確認して、それに合ったクリーナーで拭くといいでしょう。
4.シリコンスプレーを撒く
無色、無臭ですが オイルシミみたいに光ります。
ベタベタ汚れがひどい場合
残念ですが、劣化した合皮のベタベタ汚れの修復はできないようです。
お金はかかりますが、鞄の修理やさんに依頼して、その部分を補修、交換してもらいましょう。
鞄は毎日持つため、取っ手部分がどうしても劣化するのが早いだけだと思っていましたが、取っ手は手で握るので、手汗なども原因なのだとわかりました。最近は夏でも手袋をするので、鞄の取っ手の劣化を防ぐことも有効なのかなと感じました。
そして普段使いに使用しない鞄も適度に使用する保管方法も湿気の少ない風通しのいい所、若しくは除湿剤を入れることも大切ですね。
鞄の取っ手部分のベタベタ汚れの原因
合皮の加水分解と可塑剤(ゴム素材を柔らかくする為のもの)の溶出が原因です。
合皮などの表面が経年劣化でベタベタする症状を加水分解といいます。
加水分解してしまったら、どうすることもできません。
ただ加水分解を止める方法は、保管方法にあります。
保管状態が良くないと、3年も経てば加水分解が発生します。通常、約5年を目処に加水分解によって劣化が始まります。
ずっとしまっておくよりは、使用した方が樹脂から水分が抜け長持ちをします。
合皮の加水分解を遅らせるには?
合皮などの加水分解は汗や湿気も原因の一つですので、汗や水分がかかったらをふきとるようにしましょう。
なるべく直射日光を避けて湿気のこもらない風通しの良い場所で保管するといいでしょう。
合皮とは?
合皮とは合成皮革と人工皮革に分けられます。
◆合成皮革は、天然の布地を基材とし、合成樹脂を塗布したものです。
◆人工皮革は、マイクロファイバーの布地(通常不織布)に合成樹脂を含浸させたものを、そのまま使うか、それを基材とし合成樹脂を塗布したものです。衣類や靴に使われるのは主に人工皮革です(クラレ社のクラリーノなど)。
※塗布剤にはポリ塩化ビニルやポリウレタンが、含浸剤にはポリウレタンがよく使われています。