漢字の部首である「阝」は、こざとへん(阜偏)が右側にあると「おおざと」と言います。
こざとへん おおざと の意味の違い、画数、書き順について調べました。
「こざとへん」「おおざと」意味の違い
「⻖」が左側にあるものは阜偏(こざとへん)で「阜(おか)」が偏(へん)になるときの形、
右側の旁(つくり)にあるものは「おおざと」で「邑(ゆう)」が旁(つくり)になるときの形です。
間違いやすいのが、「おおざと」は、「おおざとへん」とは言いません。
漢字の左側にあるのがへんなので「こざとへん」、右側のつくりにあるのはへんではないので、「おおざと」です。
「こざとへん」「おおざと」の意味をそれぞれ見てみましょう。
こざとへんの意味
「こざと」へんは、漢字で「阜」偏、「阜」は、フウ、ブ、フ、おか、ゆた(か) と読みます。
「阜」は崖の断層の形で「積み上げた土」のことです。「岐阜県」の「阜」です。漢字の偏になって「こざとへん」と呼びます。
意味は、①おか、土が高く盛り上がった所、大きな丘、山よりも小さく丘よりも大きいもの ②こんもりと盛り上がっているさま、盛んなさま、豊かなさま ③おか
おおざとの意味
「おおざと」は漢字で「邑」、読み方は、オウ、ユウ
おおざとの意味は、①都のある地 ②諸侯が統治する領地、またその領地内の領主の住む町③地方の町また村
こざとへん おおざと 書き方の違い
「⻖」は、左側にあるこざとへん、右側にあるおおざと 共に同じ形です。
厳密に言えば、手書きの場合だと「おおざと」は、右下側の曲線部を少し大きく膨らませて書きます。「こざと」は、右下側に膨らませません。
こざとへん おおざと 画数
こざとへん おおざとは、どちらも画数は3画です。
こざとへん おおざと 書き順
こざとへん おおざと ともに書き順も同じです。
こざとへん おおざと 由来
こざとへん おおざと 由来は、それぞれ別の由来があります。
それぞれに見てみましょう。
こざと(阜)へんの由来
こざと(阜)は、丘(おか)、ふくらんだところという、土が積み重なって、段状になっているおかの形を描いた象形文字です。
漢字の「自」と「十」(あつめる)」で、まるくふくれる意を含みます。
こざとへんの漢字
「こざとへん」を有する漢字は、「おか」「もりあがったところ」「ふくらむ」「盛んになる」を意味します。
例)隆、陸
おおざと(邑)の由来
おおざとの漢字である「邑」は「□」は領地、「巴」は人の屈服したさまです。
「邑」の上部の□は、領地であり、国を表します。そして下の「巴」はひざまずいている人の形です。この、領地とひざまずく人の形から、「領地の中に人々をふさぎ込める」意味になり、それは大きくは国の意味になります。そして、中心のみやこを「都」といい、都市の周辺の地域を「郊」といいました。「郊」はいわゆる「村」のことです。のち「おおざと」の形になり、町や村、場所などを表すのに用いました。中央と比較的簡単に行ったり来たり「交われる」あたりが「郊外」だというわけです。
人民の服従するその領地を表し、中にふさぎこめるの意を含んでいます。
後に「阝(おおざと)」の形となり、町や村、また地名に関する漢字の部首となりました。
おおざと の漢字
「おおざと」を有する漢字は、「くに、まち、むら、区域」を意味します。
例)都、郊、部
こざとへん おおざと 名前の由来
現在は、双方とも「阝」になっていますが
「おおざと(邑)」の名称は、大きな村里の意から読まれるようになりましたが、
「こざと(阜)」の名称は、「おおざと(邑)」に対して付けられました。